短編小説 秒針の進む先へ 2018.05.26 ゆうやっち 夜間の病院の廊下は広く長い、一歩踏み出せば聞こえる足音も壁に当たり跳ね返ってくる。 廊下に並べられた長椅子に座り、目の前にある銀色の扉をただずっと見つめていた。 落ち着かない心は体も同じ場所に留めて置けない。立ち上がって…