3万文字までの物語をここにおいて行きます。連載形式で公開して行くので短編気分で読んでみて下さい。
狂気の共演 第一部 ~不協和音~
スポットライトが眩しく、俺の目に映る、その光の先にいるはずの観客はこの目では確認する事は出来ない。降りて来る緞帳の気配を頭上に感じながら見えない観客に深々と頭を下げていた。緞帳が床に触れた瞬間から舞台上は慌ただしく、さっ…
3万文字までの物語をここにおいて行きます。連載形式で公開して行くので短編気分で読んでみて下さい。
スポットライトが眩しく、俺の目に映る、その光の先にいるはずの観客はこの目では確認する事は出来ない。降りて来る緞帳の気配を頭上に感じながら見えない観客に深々と頭を下げていた。緞帳が床に触れた瞬間から舞台上は慌ただしく、さっ…
耳に聞こえる蝉の声も少し落ち着き、夏の残り香はまだあるものの過ごしやすくなった2学期の始業式、同じクラスにいる吹奏楽部の皆がそれぞれに誰かれとなく夏休みの土産話や秋にあるオータムコンサートの話で盛り上がっている。ただ一人…
家に帰った俺はなんだか落ち着かない気持ちを持って過ごしてた。だがそんな不安はご飯を食べる時間よりも前に簡単に消える事となった。ブルルっと震えた携帯がその不安を一瞬にして取り除いた。 『心配かけて悪かった、もう家にも帰って…
ゆっくりとした柔らかい雰囲気で始まった一曲目の「アスタリスク」 全体的にはバランス良く、少しずつ足されて行くような感じで一つまた一つと音を増やしながら曲は流れて行った。この状況を完全に掴めていない一人を除いては。友哉は狼…